スマイル治療院の ブログ

2020年6月26日(金)東洋医学における人体の考え方㉚


前回は人間の身体を構成する臓器「五臓六腑」のうち

六腑の中から「胆」についてご説明しました

今回は「胃」についてお伝えしていきます



● 胃 ●


胃とは飲食物が入る丸い袋状の器官を意味し

脘(かん)と同義である



< 位置 >


① 膈(かく)の下に位置する

② 上は食道

③ 下は小腸

に連なる場所にある



< 構造 >


①食道との境目・胃の上口は噴門

②小腸との境目・胃の下口は幽門

と呼ぶ

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① 噴門部を上脘

② 幽門部を下脘

③ 胃の中央部を中脘

三部を合わせて胃脘(いかん)と呼ぶ



< 働き >


● 胃は脾とともに飲食物を消化吸収

● 気を全身に送り出す源となる

● 臓腑・手足を始め全身の活動を支える

● 胃を働かせる気、および脾胃の働きによって得た

  後天の気を総称して「胃気」とよぶ

● 胃気の有無は、病人の予後を判断する上で重要である



胃が不調になると、以下の様な症状が出現する

< 症状 >


● 上腹部痛

● 噫気(あいき)

● 呑酸(どんさん)

● 嘔吐

● 胸やけ

● 吃逆(きつぎゃく)


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2020年6月19日(金)東洋医学における人体の考え方㉙

前回までは「五臓」についてご説明してきました

東洋医学の基本に「陰陽論」があります

世の中全ての物には(陰と陽)すなわち(表と裏)があり

今回はである「五臓」である「六腑」について

ご説明していきます



< 六腑 >

胆・胃・小腸・大腸・膀胱・三焦


今回はまず「肝」と表裏関係にある「胆」についてお話します



● 胆 ●


< 働き >


① 決断や勇気を主る


● 胆は身体の中央に鎮座

● 全身の重心となる

● 公平中立の立場で、落ち着いて他の臓腑の活動状況を監視

● 大所高所から、その適否の決断に任ずる器官

● 心の落ち着きは大胆さや勇ましさに通じており

  これを胆が主る


→ 胆気が強ければ、精神的なストレスにたいする抵抗力が強い

→ 弱ければ少しの事でもビクビクしたり

  しばしばため息をつくようになる


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② 精汁(胆汁)を蔵する


肝の余気は胆に泄され、集まって胆汁となる

胆汁は比較的清浄で、精気を含み「精汁」ともよばれ

腸や膀胱内のカスや排泄物と異なる

胆は外界と直接通じることもなく

飲食物の伝送・消化に直接参与する事もないが

精汁をながす事で、脾胃の消化機能を助けている

          ↓

この働きが不調になると、飲食物が胃から逆流して

口が苦くなったり、苦汁を嘔吐したりする


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③ 奇恒の腑の1つである


胆は精汁の貯蔵と分泌を行って「精や気血を蔵さない」

という腑の共通の性質に反しており

他の腑のように飲食物の運搬・伝化・排泄に直接関与する

ことがないので、奇恒の腑の1つともなっている

2020年6月12日(金)東洋医学における人体の考え方㉘

今回は、五臓の中でも最も虚証として症例の多い

「腎」についての総括となります

腎に異常があると、以下の様な症状が現れます



< 症状 >


①呼吸障害


● 呼吸が浅くなる

● 呼吸困難となる

● 息切れしやすくなる



② 毛髪異変


● 抜け毛が増える

● 白髪が増える

● 髪が細くなる

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③ 骨の異常


● 発育不全

● 骨が脆くなる

● 歯牙の異常

● 腰が曲がる



④ 体質異変


● 病気にかかりやすい

● 疾病が治りにくい

● むくみやすくなる

● 尿閉・頻尿など尿の異常が出る

● 下痢になりやすい

● 冷えやすい



⑤ その他

● 難聴

● 耳鳴り

● 根気がなくなる

● 集中力の欠如


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上記の様な症状が長期的に続く場合は

腎が弱っている可能性が有ります

2020年6月5日(金)東洋医学における人体の考え方㉗


今回も引き続き「腎」についてお伝えしていきます



< 腎の働き >


③ 腎は骨を主る


腎精はを生育する

髄は骨の中にあり、骨に栄養と与えている

腎が正常であれば、精が充分あり髄が充実するので

骨も歯も丈夫である



④ 腎の状態は髪に反映する


腎が正常であれば髪の毛が黒々とつややかで

よく伸びる



⑤ 耳と二陰に開竅する


腎は耳を通して外界と交流している

腎精がしっかりしていれば、耳は音声をよく聞き分けて

判断出来る


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腎はまた水分を調節し、調節した結果が

大小便となって体外に排泄される

大小便口とは男女共に「二陰」にある

● 前陰が小便口

● 後陰が大便口

大小便の異常は腎の異常でもある



⑥ 腎の液は唾である


腎は歯牙を支配している

歯牙の生えているところから湧き出る液が唾である



⑦ 納気を主る


納気(のうき)とは、呼吸に関わるもので

吸気を臍下丹田まで取り入れて、精を元気に化し

これを活性化する

呼吸と言っても、あくまで吸気のみであり

呼気は又別の臓器の働きとなる

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続)

記事履歴

2020年6月26日(金)東洋医学における人体の考え方㉚

2020年6月19日(金)東洋医学における人体の考え方㉙

2020年6月12日(金)東洋医学における人体の考え方㉘

2020年6月5日(金)東洋医学における人体の考え方㉗

2020年6月1日(月)スマイル治療院6周年のご挨拶

2020年5月26日(火)緊急宣言解除後の診療について

2020年5月22日(金)東洋医学における人体の考え方㉖

2020年5月15日(金)東洋医学における人体の考え方㉕

2020年5月8日(金)東洋医学における人体の考え方㉔

2020年5月1日(金)東洋医学における人体の考え方㉓

2020年4月24日(金)GW診療のお知らせ

2020年4月17日(金)東洋医学における人体の考え方㉒

2020年4月10日(金)新型コロナウイルス対策について

2020年4月3日(金)東洋医学における人体の考え方㉑

2020年3月26日(木)今週末の診療について

2020年3月20日(金)東洋医学における人体の考え方⑳

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2020年2月1日(土)2月休診日のお知らせ

2020年1月25日(土)東洋医学における人体の考え方⑭

2020年1月18日(土)東洋医学における人体の考え方⑬

2020年1月8日(水)ユニオンペイ決済が追加となりました

2020年1月1日(水)謹賀新年

2019年12月24日(火)東洋医学における人体の考え方⑫

2019年12月15日(日)東洋医学における人体の考え方⑪

2019年12月8日(日)年末年始のご案内