スマイル治療院の ブログ

2019年3月30日(土)足の痛み⑱骨端症

足の痛みシリーズは続きます

今回は成長期の子供の骨が壊死してしまう病気

「骨端症」についてお話していきます


● 骨端症 ●


< 定義 >


人間の骨は大きい・小さい・長い・短い等の

差は有りますが、骨の上と下の先端を(骨端)と呼びます

子どもの(骨端)はやわらかい軟骨で出来ており

成長する過程で軟骨が固い骨に形成されていきます


ブログ画像


         ↓

その骨端軟骨の血流の循環になんらかの障害がおこり

組織が腐ってしまう

         ↓

その壊死した部分に痛み成長障害をひきおこす病態



特に足首から先の足を形成する足根骨には

成長期の日々増加する体重や、運動の負荷もかかり

圧迫力がかかりやすい事から

「骨端症」が起きやすいと言われています

ブログ画像



< 注意点 >


よく骨が形成される10代までは、身長が高くなるにつれ

「成長痛」も有りますが、この場合結構痛みが強くても

すぐに治まる事がほとんどです


捻挫など外傷が無い(もしくは治癒している)のに足が痛む

又数日してもなかなか痛みがひかない場合には

「骨端症」の疑いが有りますので

一度病院に行って、検査してもらいましょう



※ 骨端症は実は、身体の色んな所で発生しますが

  代表的な足の骨端症は以下の通りです


< 第1ケーラー病 >


① 足の舟状骨に発生

② 足背内側(足の甲の足首に近い部分)に痛み

③ 3~7歳位の小児に好発

④ レントゲン写真にて骨の硬化と圧潰がみられる


※足の舟状骨

ブログ画像



< 第2ケーラー病 >


① 第2中足骨頭に発生

② 足の第2趾の付け根辺りに痛み

③ 10代の思春期女子に多い

④ レントゲン写真にて骨の変形・つぶれ等がみられる

⑤ フライバーグ病とも呼ばれる


※第2中足骨

ブログ画像



< シーバー症 >


① 踵骨後方に発生

② 10歳前後の男子に多い

③ 踵全体に痛みが出やすい

④ 朝起きた時や歩行後に出やすい

⑤ レントゲン写真にて踵骨端に分裂骨がみられる

  もしくは踵骨骨端核の不規則な骨硬化像がみられる


※X線での分裂した骨端核

ブログ画像


続)

2019年3月23日(土)足の痛み⑰モートン病

足の裏に痛みを感じる「モートン病」についてお話していきます


● モートン病 ●


< 症状 >


① しびれ

② 疼痛

③ 放散痛

④ 焼ける様な痛み

⑤ 腫瘤の様な固まりが出来る

⑥ 歩くと痛みが増幅する

⑦ 足指の感覚が無くなる

⑧ 重症化してくると足甲のみならず

  足首からすね・ふくらはぎまで痛みが出る場合も有る

※痛みの出やすい場所(足裏)

ブログ画像



< 特徴 >


● 第3と第4の足趾の間・中足骨頭間において好発しやすい

  しかし第2~第3の足趾の間・第4~第5の足趾の間に

  発生する事もある

● 中年女性に多い



< メカニズム >


足指を支配する神経が中足骨頭間をつなぐ靱帯のすぐ下を通っている為

中足骨と指骨の間に角度が出来ると圧迫されて炎症を起こす

その結果足底指神経が肥厚し絞扼されて痛みが発生する

ブログ画像



< 診断 >


モートン病の神経絞扼はレントゲン線写真やCTでは写りません

しっかり診断する為にはMRIで写す事は可能

大体の場合は触診・視診・問診にて診断する事も多いです

特に第3,4趾の中足骨骨頭間に腫瘤の様な固まり触知したり

焼ける様な痛みがある場合は、診断の大きな決定材料になります



< 原因 >


① ハイヒールの長時間使用

② 日常的に中腰作業をしている

③ ジャンプやダンスなど継続的な運動

④ 合わない靴を履いている

⑤ 槌趾変形(マレット指)がある

          ↓

「槌指変形」とは、足の指の一番先の関節

第1関節が曲がったままで変形してしまい

自力で伸ばそうと思っても伸びない状態の指を言います

大体の場合は、突き指などで足趾の腱が切れてしまったり

骨の一部が折れてしまっている状態ですが

受傷から余り期間が経過していない場合には

槌指変形を治す事は可能と思われます

ブログ画像



< 治療 >


治療可能な槌指がある場合には、固定をして変形を矯正する事からはじめます

それ以外の場合には、基本的に保存療法となります


① 薬物療法

投薬や痛み止めのブロック注射などがあります

② 足底板(インソール)の使用

中足骨頭間下の衝撃をやわらげるタイプの足底板を挿入します

③ ハイヒールを休む

仕事上ヒールを履かなければならない場合になどは

社内でサンダルに履きかえたり

極力ヒールを低いものなどにする等の対処をしていきましょう

痛みを無理に我慢してヒールを履き続け

重症化すると手術が必要になる場合も有ります

お休みの日は必ずスニーカーなどヒールの無い靴で過ごします

④ 重い物を持つなどの中腰作業は避ける

⑤ 痛みが落ち着くまでは運動は休みましょう

ブログ画像



※ スマイル治療院では固くなった


足の骨のモビライゼーション療法をしております

この療法は骨に直接アプローチして(動かして)

神経絞扼をやわらげる治療法です

今までモートン病の患者様は3名いらっしゃいましたが

全員1度で痛みが軽減し、数回の施術で痛みが無くなっております

足甲の痛みが気になる方は一度ご相談下さい


上記の事を守って数ヶ月ほど様子を見ても

痛みがひかずに症状が回復しない場合には

医師に相談しましょう

神経剥離術・神経腫摘出などの手術も有ります

2019年3月16日(土)足の痛み⑯踵骨棘

今回は足のかかとが痛くなる「踵骨棘」についてお話していきます

時々歩いていて、かかとが痛くなる事は有りませんか?

その痛みは、かかとの骨にとげが出来ているのかもしれません


● 踵骨棘


< 症状 >


① 朝起床してから、ベッドから降りる第一歩がズキッとくる

② 動き始めに鋭い痛みがはしる

③ 体重をかけると痛い

④ かかとの真ん中辺りを押すと痛い


特に朝起床時の痛みは特徴的で、その後歩き続けていると

段々と痛みが和らいでくる事も多いです

※痛みの好発部位

ブログ画像



< 好発 >


 40歳~50歳代に発症しやすい

● ジョギングなど継続的なスポーツをされる方に多い



< 診断 >


● X線撮影

側面からのレントゲン写真撮影にて、踵骨隆起内側突起に

棘上の骨増殖が認められる事で判明

● 触診などで(足底腱膜炎)と症名がつく事も有ります



< 原因 >


足の裏は皮膚だけでなく、筋肉と腱があります

この腱に「足底腱膜」がついており

足の裏のアーチ(土踏まず)を支えてる役割を担っており

歩いている時の衝撃を和らげる働きをしています

この腱膜に何かのきっかけで小さい傷が出来てしまい

組織が変性した状態が元に戻りきれず

骨に置き換わってしまったものを「骨棘」と呼びます

「骨棘」は三角形をしており、それにより炎症がおこり痛みを発生します

ブログ画像



< 治療 >


① 薬物治療

痛みが強い場合には、痛み止め薬の服用・湿布を貼るなどの対処をします

② インソール

足の疾患の場合、インソール治療は基本です

強い症状でない場合には、自分の足に合った靴

インソールを使用しながら、極力運動を控えめにして

自然に痛みがひくのを待ちます

③ 電気治療

スマイル治療院では、足底に干渉波という電気をかけて

腱膜の緊張を緩める治療をしております

お灸治療もしておりますのでご相談下さい

ブログ画像


2019年3月9日(土)新しいお灸入荷しました!

鍼とお灸ってどう違うの?というご質問をよくうけます


どちらもその方の症状に合ったツボを狙う事は同じなのですが

お灸の場合は、もぐさという草を使用していきます

(もぐさ)とはヨモギの葉から作られるキク科の草で

チネオールという精油の成分が含まれています

そのチネオールという精油成分が皮下に浸透し

温熱効果によって血行が改善されます



皮膚温度は45℃以上に熱せられると熱痛が起きますが

それより少し低い温度や、熱くなり過ぎる前に取り払う事で

鎮痛効果リラックス効果を促す事も出来ます



又体調が悪い、どこかがとても痛い、凝っている場合には

自律神経が乱れている場合が多いのですが

お灸をする事で自律神経を整え

内分泌に影響を与え白血球の増進を促します

白血球は免疫作用を持つ血球成分である為

自然治癒力が高まり、身体の調子が改善します



今回は、肌に直接もぐさを乗せないタイプのお灸に

新しい仲間が入りました

今まで使用していた(ソフト)よりも

もう少し柔らかい熱さの(マイルド)です

初めての方や、お灸が怖い方にオススメ

ぜひお試しください

ブログ画像

2019年3月2日(土)足の痛み⑮アキレス腱滑液包炎

前回に引き続き、今回も「アキレス腱滑液包炎」について

お話していきます


< 診断 >


● レントゲン超音波

● CT撮影 

● MRI撮影

などの検査を整形外科にておこない、画像にて診断します

足関節滑液包炎は滑液包内液体成分

異常分泌して溜まっていく場合が多い

その際は液体成分を採取し、詳しい検査をする事も有ります

液体成分を針で抜く事でふくらみが減りますし

細菌が入り込んでいないかも同時に確認出来ます

ブログ画像


体質的な原因がある場合も有りますので

腫れが全然ひかない時には他の病気が併発していないか

確認する為に採血し血液検査を行います


アキレス腱滑液包炎と靴ずれは異なります

新しい靴やサイズが合わない靴を履くと

かかとが赤くなり痛くなる事が有りますが

絆創膏などを貼って置けば痛みがなくなったり

痛みが1日~数日でおさまるのは(靴ずれ)です

ブログ画像


● 靴を変えたり絆創膏を貼っていても痛い

● 室内で靴をはいていない状態でも歩くと痛い

● 痛い部分がアキレス腱付着部に集中している

場合などは「アキレス腱滑液包炎」の可能性が

高いですので、一度受診する事をオススメします



< 治療>


① 薬物療法

● 鎮痛剤の塗布

● ステロイド薬・注射

● 痛み止め内服液の処方



② 安静


基本的に足への負担は炎症が悪化しますので

安静は絶対です

極力、歩行や荷重・動かす事はせず

椅子に座るもしくは横になって休みましょう

必要あれば足関節を包帯や弾包を巻いて

動かない様に固定します

スマイル治療院でも包帯のご用意ございますので

固定ご希望の際にはお伝え下さい

ブログ画像



③ 冷却


炎症が強い場合ほどアイスバックなどをのせて冷やします

もし万が一、冷やす事で痛みが増すような事が有れば

すぐ冷やすのをやめて常温で過ごします



④ 靴・足底板(インソール)の作成


意外と自分の足に合う靴をご存知ない方も多いです

一度しっかりした足底板を作ってしまえば長く使えますので

アキレス腱をはじめ足の不調が多い方には

自分専用のインソールをオススメします


病院で診断がおりれば、保険適応で作れる場合も有りますし

インソール作成専門のお店で作ってもらう

もしくは大きな薬局やインターネットで自分の症状に合いそうな

インソールを試しに購入してみても良いですね



⑤ リハビリ


炎症が落ち着いてきたら、少しずつ足を動かす練習をする為に

まずは炎症により緊張して固くなったアキレス腱をはさむ

腓腹筋を緩めるもみほぐしをしていきます

その後少しずつ足を動かす練習をしていきます

ブログ画像

ストレッチや軽い筋力トレーニングから始めて

少しずつ歩行→走行に移行させていきます

スマイル治療院では、直接のもみほぐしが痛い患者様に対して

痛み緩和作用のあるアロマオイルを使用して

やさしく流す治療も行っております

又電気や鍼治療での対応も可能ですので

一度ご相談下さい


⑥ 骨格バランスを整える


足の大きさや脚の長さが左右で違っている場合

片方にだけ負荷がかかりやすくなり

重心がかかっている側にアキレス腱滑液包炎をはじめとする

足の疾患がおこるケースが多いです

普段から左右の骨格・筋肉のバランスを整え、痛みや疾患を未然に防ぎましょう

ブログ画像

記事履歴

2019年3月30日(土)足の痛み⑱骨端症

2019年3月23日(土)足の痛み⑰モートン病

2019年3月16日(土)足の痛み⑯踵骨棘

2019年3月9日(土)新しいお灸入荷しました!

2019年3月2日(土)足の痛み⑮アキレス腱滑液包炎

2019年2月23日(土)足の痛み⑭アキレス腱滑液包炎

2019年2月16日(土)足の痛み⑬有痛性外脛骨障害

2019年2月9日(土)足の痛み⑫有痛性外脛骨障害

2019年2月2日(土)足の痛み⑪リスフラン関節(靱帯)損傷

2019年1月26日(土)足の痛み⑩リスフラン関節(靱帯)損傷

2019年1月18日(金)今年も花粉症治療スタートしました!

2019年1月12日(土)足の痛み⑨開張足

2019年1月2日(水)謹賀新年

2018年12月15日(土)年末年始のご案内

2018年12月8日(土)足の痛み⑧ハイアーチ

2018年12月1日(土)足の痛み⑦足趾伸筋腱炎

2018年11月26日(月)足首の痛み⑥足根洞症候群

2018年11月16日(金)足首の痛み⑤足根洞症候群

2018年11月9日(金)足首の痛み④足根管症候群