スマイル治療院の ブログ

2017年7月31日(月)高血圧③原因

前回は、血圧が変動する要因(1)をお話しました

今回は要因(2)(3)についてご説明していきます

(2)血管抵抗に関する要因

<血管平滑筋収縮による細動脈などの狭小化>

① 動脈硬化

血管内腔が狭くなると、血液がスムーズに流れなくなる

② 運動不足・筋肉量の低下

また人それぞれ身長や体格・体質が異なる様に、生まれつき血管が細い人もいますが、筋肉量が少ない・運動不足も血管を細くしてしまう原因と言われています

運動不足は筋肉が衰えます。筋肉が衰えることにより血管が細くなり、血液循環が悪くなるといった悪循環がおこります

日頃運動不足の方・デスクワークの方などは血管が細くなりやすい傾向にあると言えるでしょう

<血管の弾力性>

① 老化によるもの

② 塩分の取り過ぎにより血管壁がむくみ、弾力性が低下する場合もあります

(3)神経性の要因

<交感神経の亢進・副交感神経の低下>

交感神経は主に日中に働くもので、おもに日中にはたらくもので、活動している時・ストレスを感じている時・緊張している時に優位になって

心臓や肺の動きを促進させます。このときは筋肉はかたく緊張しているので、血管はギュッと収縮します(細く縮んでいて)

つまり交感神経は、心臓の活動を活発にして心拍数を増やし、血圧を上げる働きがあります

反対に副交感神経は、心拍数を下げ、血圧を下げる働きがあります

① 自律神経失調症

自律神経のバランスが崩れ交感神経が優位な日が続くと、血圧は上がったままになっていきます

② 侵害受容器興奮

いわゆる痛みを感じた時痛み刺激は交感神経活動を亢進させ、血圧を上昇させる

③ 緊急反応

生命の危機など、緊急事態に身体が反応をおこし、血圧が上昇する

< 頸動脈洞の圧低下>

頸動脈洞という喉の少し横あたりを押すと、一時的に頸動脈の血圧は低下します

そうなると、身体は血圧を上げなければならないと判断し、心拍出量押下・心拍数増加・細動脈収縮をおこし短時間の内に血圧は上昇する

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2017年7月24日(月)高血圧②要因

血圧が変動する要因は、大きく3つに分類されます

本日はその中の1つ、血液に関する要因についてご説明します

<血液量の増加>

(1)運動

心臓が1回の拍動で送り出す血液量のことを「1回拍出量」と呼び

健常成人の場合、安静時の1回拍出量は70ml程度です

運動時はこの心拍出量が増加する為、体内の血液量は増加します1

(2)塩分の取り過ぎ

人間の身体の60%は水分で構成されており、その60%の体液は常に浸透圧を一定に保つ様に作られています

塩分(ナトリウム)を食事などで過剰摂取してしまうと、血液の浸透圧を一定に保つために血液中の水分が増えるため

結果的に、体内を循環する血液量を増やします

(3)ドロドロ血液

血液には、赤血球・白血球・血漿・血小板などの構成成分があります

液性以外の成分は、どれが多くなり過ぎてしまっても、血液は粘土を増してドロドロになってしまいます

それぞれの成分の働きと増加原因は以下の通りです

●赤血球●

(働き)

身体中の細胞へ酸素を運び、二酸化炭素を回収する

(増加する原因)

① 汗のかきすぎ・下痢などによる体内水分量の不足

② ストレス

③ 血液を作る骨髄造血細胞の異常

④ 糖尿病など病気が原因となっているもの

●白血球●

(働き)

身体の免疫・防御

外部から細菌やウイルスが侵入した場合、それらを消化分解し、人体への病気等の感染を防ぎます

つまり風邪・インフルエンザ・肺炎などの感染症にかかると、異物を退治しようと自動的に白血球の数は増えます

(増加する原因)

① 喫煙

② ストレス

③ 月経や妊娠

④ ステロイド薬の服用

●血小板●

(働き)

出血を止める凝固作用

怪我をした時、組織が破壊してしまった部分が、かさぶたになって修復するのは血小板の働きによるものです

(増加する原因)

① 髄増殖性疾患(白血病・多血症など)

② 血小板増加症

③ 血栓症(エコノミー症候群など)

④ 貧血

⑤ コレステロール過多

次回は、血圧が変動する要因の残り2つを説明していきます

続く

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2017年7月19日(水)高血圧①定義

高血圧は良くない、というのは漠然とご存知の方は多いと思いますが

実は日本の国民病と言われており、近年高齢化に伴い高血圧の患者さんは増えてきております

人間は食事によって栄養を摂取していますが、その栄養を全身に運んでいるのは血液です

酸素や栄養を含んだ血液を、心臓から全身へ血管を通じて届けられているのです

この時、血液によって血管にかかる圧力の数値を「血圧」といいます

血管が細く狭くなったり、固くなって収縮などのポンプ作用が出来なくなったり、血液量が多量になったりすると血圧は上がっていき

その数値が基準値を超えると、高血圧となります

今回は、高血圧の細かい定義・種類についてお話していきます

<血圧の定義>

● 至適血圧

最高血圧 120mmHg 未満

最低血圧 80mmHg 未満

● 通常血圧

最高血圧 120~129mmHg

最低血圧 80~84mmHg

● 正常高血圧

最高血圧 130~139mmHg

最低血圧 85~89mmHg

● 1度高血圧

最高血圧 140~159mmHg

最低血圧 90~99mmHg

● 2度高血圧

最高血圧 160~179mmHg

最低血圧 100~109mmHg

● 3度高血圧

最高血圧 180mmHg以上

最低血圧 110mmHg以上

つまり最高血圧が139mmHg/最低血圧89mmHgまでは一般的に正常範囲と捉えますが

最高血圧140mmHg以上/最低血圧90mmHg以上になると高血圧と定義します

さらに血圧の程度に応じて、1度~3度に分類出来

降圧剤を飲んで血圧が下がっている方も、高血圧として捉えていきます

<高血圧の種類>

(1)1次性高血圧 

血圧が高くなる他の病気やホルモンの異常などがない、原因不明の高血圧

本態性高血圧とも呼ばれ、高血圧の中でも約9割を占めています

ご両親やご家族に高血圧な方がいる場合、確率は高くなる事から遺伝的な要素や生活習慣が関係していると考えられています

(2)二次性高血圧 

なんらかの臓器に異常があって、二次的に高血圧となるもの

高血圧の中で、残りの1割を占めています

① 腎性(腎炎・糖尿病腎症・膠原病など)

② 内分泌性(褐色細胞腫・クッシング症候群・原発性アルドステロン症など)

③ 神経性(頭蓋内圧亢進など)

④ 心臓血管性(大動脈閉鎖不全症・大動脈炎症候群・大動脈縮窄症など)

⑤ 薬剤誘発性高血圧

(他の病気の治療薬などによって起こる。非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)・喘息薬・心臓薬・向精神薬などの中には、血圧を高くする作用を持つものがあります)

ご自分の数値はいかがでしたか?

ここしばらく血圧測定をしていない方は、スマイル治療院でも測定しておりますので

ご希望がございましたら、いつでもお申し付けください

次回は、高血圧になる原因についてお話していきます

       

続く

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2017年7月15日(土)胸の痛み④逆流性食道炎の治療法

今回はスマイル治療院における「逆流性食道炎」の治療法についてお話していきます

こちらでは、まず鍼灸治療をオススメします

前回「鍼灸のなりたち」の中で東洋医学においては、疾病は五臓六腑に原因があるというお話をしました

逆流性食道炎の原因はその五臓六腑の中の「胃」「肝」の機能低下と考えます

ではまず本来の「胃」と「肝」の働きをご説明していきます

①胃の機能

「通降を主る、降をもって和とする」

と言われており、胃の機能は消化を下方へさげる事で良しとしています

しかし本来下降すべき「胃気」が胃の機能が低下することで、上に停滞してしまったり逆に上に昇ってしまう事が、逆流性食道炎の主症状である胸やけや呑酸などの症状を呈してしまいます

→ これを東洋医学では「胃気上逆」と言います

②肝の機能

「疏泄作用、運化作用、情志の調節作用」

疏泄・運化作用というのは、全身の気をめぐらす働きの事を言います

情志というのは、その名の通り精神・心の事を指します

「肝気」がうまく働かないと、本来流れるべき気血のめぐりが停滞したり

情志が傷つけられる事で、精神のバランスが取りづらくなります

「肝気」は、ストレス・精神的緊張などで上昇しやすい為、それが『胃気』にも影響を与えていると考えます

ですから「胃気」「肝気」を中心とした鍼灸治療を行っていきます

※ 鍼が身体に刺さる感じが苦手な方にはローラー鍼やお灸のご用意もございます

<鍼灸以外の治療法>

胸の痛みについては胸椎5番~9番辺りの神経も関係している為

背中に対しては鍼灸以外にも骨格調整や揉捻を用いて胸椎神経の通りを良くしていきます

又、足裏には背中や肝臓・胃をはじめとした全ての臓器の反射区がありますので

疲れている・弱い臓器の反射区を刺激する事で、その機能を高める事も可能です

そして逆流性食道炎に対しては、アルコールは控えめにするなど、日々の食生活の改善も大切になってきますので、食べ物のアドバイスもしております

普段の体調や苦手な物をお伺いしながら、その方に合った治療法をご提案させて頂きますので、お気軽にご相談下さい

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2017年7月10日(月)胸の痛み③逆流性食道炎

前回は逆流性食道炎になりやすい原因についてお話しました

当てはまっていた方はいらっしゃいましたか?

原因に当てはまっている方は要注意ですので、食生活を改善したりストレスを適度に発散していく必要があります

逆流性食道炎は今まで、一般的に加齢による姿勢の悪化や噴門括約筋の老化によっておきやすい病気と言われており、高齢の方が多かったのですが

食生活の欧米化で油っぽい食べ物が増えたり、ストレスが増えやすい環境などの要因で

最近では若年者の方も増えてきています

実際、今日も若年で逆流性食道炎の患者様がご来院されました

胸のちょっとした痛みなんてたいした事ないと放っておいてしまうと

食道の炎症や潰瘍が悪化して、食べ物が飲み込みにくくなったり、吐血等の症状が出て

最終的には胃ガン・食道ガン・ポリープ、胃潰瘍に成りかねない場合もあります

また身体の構造から、横になるとさらに食道へ胃液が逆流しやすくなるために胸やけや口の中の不快感などにより睡眠を妨げたり、睡眠の質の低下につながります

睡眠障害がおこると、集中力の低下や倦怠感や疲労感の症状が出てしまうので注意が必要です

今の時期ですと、寝苦しさは暑さが原因と思われがちですが、こういった逆流も原因となり睡眠の質を低下させるケースもあるのです

ですので「胸の痛み」「口苦」「咳・声がれ」が出てきた時には、まず病院で検査してもらうのが良いと思います

<検査方法>

① 内視鏡検査

 

胃カメラにより咽頭・食道・胃・十二指腸を観察する検査となります

内壁の炎症状態、潰瘍や裂孔の有無を見ていきます

② 組織検査

 内視鏡検査時に、細胞組織を取って専門的に検査します

その他にも様々な検査方法がありますが、病院で逆流性食道炎、もしくは癌など他の病気かどうかの判別も出来ます

もし逆流性食道炎と判明した場合、薬物療法か重症な方は手術という形になります

しかし現在飲んでる他の薬との飲み合わせが心配、又薬を飲んでもなかなか症状が改善しなくて困っていらっしゃる方もいると思います

そういった方には、ぜひ鍼灸治療をオススメします

鍼灸は自分自身の身体が持つ自己治癒力を高めていく治療になりますので、薬と併用して頂く事も可能です

次回は、東洋医学における逆流性食道炎症状の考え方・鍼灸治療の方法についてご説明していきます

続く

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2017年7月6日(木)胸の痛み②逆流性食道炎の原因

前回「逆流性食道炎は噴門括約筋が緩んで胃の中の物が逆流してしまっておこる」

というお話をしました

では、どうして噴門括約筋は緩んでしまうのでしょうか?

<括約筋が緩む原因>

① 老化

人の体は加齢とともに、下部食道括約筋の機能が低下します

また唾液腺から分泌される口内の唾液には逆流した胃酸を薄めて胃に送り戻すという働きがあるのですが高齢になると唾液の分泌量も減少する為、さらに胃に送り戻る働きが低下します

食道自体の蠕動運動も低下するため、一層逆流した胃酸を送り戻すことができなくなるのです

② 満腹になるまで食べてしまう

一回の食事量が多かったり、脂質/タンパク質の多い食事ばかりを好んで摂り過ぎると、胃の消化機能が低下し、食事を摂取していない普段時に下部食道括約筋の締りが弱まります

その結果、噴門が開き易くなり、胃液が食道内に戻ってくることがあります

③ 背中・腰の曲がっていたり、身体に歪みがある

背中や腰が曲がった姿勢でいると、腹部が重力で圧迫され、腹圧が上昇します

ですのでデスクワークなどで猫背の方は、何時間も前屈姿勢となる事で胃が圧され胃液が逆流しやすくなります

④ 脂肪分・油分の多い食事

脂っこい食事や脂肪・たんぱく質の多い食事は、消化に時間がかかるようになったり、胃の消化機能が低下し、食事を摂取していない普段時に下部食道括約筋の締りが弱まります

その結果、噴門が開き易くなり、胃液が食道内に戻ってくることがあります

⑤ 肥満・妊娠中の方

お腹の中で胎児が育つに連れて、母胎も大きくなり胃が上部に押され、胃液が逆流することがあります

同様の理由で、肥満の場合は自分自身の体脂肪が増えると胃が圧迫されて逆流しやすいと言われてします

肥満度が高い方ほど食べ物を多く食べたときに起きる一時的な下部食道括約筋の弛緩率が大きいことも判明されています

⑥ ストレス

ストレスが過度にかかると、自律神経がうまく働かなくなります

基本的に内臓の働きを支配しているのは、自律神経のバランスです

例えば、食道

食道の蠕動運動は、副交感神経の興奮によって亢進します

         

●交感神経の興奮によって抑えられる胃は、副交感神経の亢進で消化液が増加、蠕動が促進され、消化が活発になります

●唾液腺は副交感神経優位の状態で、消化酵素成分の多い大量の薄い唾液が分泌されます

    

            ↓

つまり自律神経の乱れは、消化の過程において大きな支障をいたらしめます

またストレスは、食道粘膜の胃酸に対する感受性を高めてしまうのです

このため胃酸が少し逆流しただけでも、食道粘膜が過敏に反応し強い胸焼けが生じるようになります

続く

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記事履歴

2017年7月31日(月)高血圧③原因

2017年7月24日(月)高血圧②要因

2017年7月19日(水)高血圧①定義

2017年7月15日(土)胸の痛み④逆流性食道炎の治療法

2017年7月10日(月)胸の痛み③逆流性食道炎

2017年7月6日(木)胸の痛み②逆流性食道炎の原因

2017年6月30日(金)胸の痛み①逆流性食道炎の症状

2017年6月22日(木)鍼灸のなりたち②

2017年6月16日(金)鍼灸のなりたち①

2017年6月9日(金)耳つぼジュエリー始めました

2017年6月1日(木)スマイル治療院3周年のお知らせ

2017年5月31日(水)妊婦さんの施術、受付しております

2017年5月23日(火)肘~前腕の痛み③外側上顆炎の治療方法

2017年5月20日(土)肘~前腕の痛み②外側上顆炎の検査方法

2017年5月16日(火)肘~前腕の痛み①外側上顆炎

2017年5月11日(木)Facebook始めました

2017年5月6日(土)手首の痛み④手根管症候群の治療方法

2017年4月29日(土)手首の痛み③手根管症候群の原因

2017年4月26日(水)手首の痛み②手根管症候群の検査方法